MCP3425(16Bit ADC)を使った電流計の製作(3) 実機の製作 ボード編
◯やりたいこと
(1)、(2)の動作実験で得られたデータを元に実機の最終回路を決定しユニバーサルボード上にその回路を組む。
◯やったこと
・作成回路図の最終決定
作成する電流計付き電源の最終回路図を決めます。(1)に比べて以下の点を追加しました。
1. 電源として供給する3.3Vと、電流計を動作させる3.3Vを2つのレギュレータで別々に供給
2. シャント抵抗を2種類にして電流測定レンジをHIGH,LOWの2つに拡大
3. ロギング専用モードのトリガースイッチを増設
以上3点をグレードアップした回路図が以下の通り。
WiFi 電流計ロガーに変身です。
・ケース選定
利用するケースによって回路を組むボードのサイズが変わりますので最初に使うケースを決めておきます。今回は TAKACHIの SW-85を使うことにしました。
配置はこんな感じ。
フロントはパカッと外せるフタ側に組み立てることにし、電池は奥のケース側に収めます。
ちなみにこのケース2は 18650 2本も収納可能で、
電源の2系統化も可能です。
・回路作成
回路を組み上げるユニバーサルボードは秋月電子のタイプDボードを使い、それを前提に部品を集めます。
(1)で紹介した
・ESP-WROOM-02
・16Bit ADC MCP3425
・3端子レギュレータ NJM2845
・0.96インチ 128×64ドット有機ELディスプレイ(OLED) 白色
の他、
・秋月電子 タイブDボード
・100mΩ シャント抵抗
・10KΩ 抵抗
・100uF、0.1uF チップコンデンサ
・ピンソケット、ピンヘッダ
を準備します。全て秋月電子で入手可能です。
その他実験時にかなり熱くなったレギュレータの放熱対策として、ラズパイ用のヒートシンクを
熱伝導シールでチップに貼り付けることにします。
んでもって組立て。
裏面。
組立て直後はフラックスやハンダクズで相当汚れていますので
フラックス除去剤、無水エタノールを使って
歯ブラシなどでゴシゴシキレイに仕上げます。
ただ安い中華製のモジュールなどではあまり強くこすると表面がはがれてしまう場合がありますので注意が必要です。
あとはイモハン部分にハンダを盛ったりしてお化粧すればサッパリ。
テスト動作用に電源取出しピンソケットを追加して
MCP3425,WROOM-02を取り付けると
本体ボードの完成です。
・動作試験
さっそくボードに周辺部品を仮付けして動作試験を行います。
ん〜、順調。
電子負荷もつないでみて実際に電流負荷をかけてみると
500mA流してもいい感じ。一安心です。
次回このボードをケースに組み込んでいきたいと思います。