◯やりたいこと
(4)、(5)で作った温湿度計が電池の完全放電実験に入っているため、その他の実験用に電池ボックス一体型の簡易温湿度計ロガーを作成する。
◯やったこと
・作成したブレッドボード版の温湿度計は…
(4)、(5)でブレッドボード上に作った温湿度計は現在単4乾電池でどれくらい動作するか実験中です。
完全放電を狙っているのでさすがにエネループはまずいだろうとアルカリ電池を利用中。計算上2週間ほど動く予定ですが
現在11日目で電池電圧2.7V。極めて順調に稼働しています。
ただ放電中はスケッチのバージョンアップ等の実験ができなくなり少々時間がもったいないモード。そこで別に簡易型を作りそちらでいろいろ実施していく事にしました。
・部品の準備
(4)で準備した
・wroom-02(ESP8266) ブレークボード:シンプル版
・BME680
・MCP1640 DCDCコンバータモジュール
に加え
・単3 3本用電池BOX
・電池サイズユニバーサルボード
・抵抗、コンデンサ
・ピンソケット
を準備します。
・製作
使用するボードがスルーホール仕様ですので、製作に入る前にDCDCモジュールの絶縁を行なっておきます。
裏面に
カプトンテープを貼って
カット。
モジュールを分割する際にできたデコボコはピンソケットと干渉するためヤスリで平らにしておきます。
全体的な部品の配置はこんな感じ。
DCDCモジュールを中心に各部品を取り付けていきます。
裏面はこんな感じ。
配線終了後はいつも通りアルコールと歯ブラシでゴシゴシキレイにして
電池動作用にスナップをつければ簡易版のボードが完成。
小一時間ほどの作業で完成です。
・動作確認
さっそく電池をセットし電圧を調整しながら配線チェックを行います。
その後LチカでWroom-02の動作確認をし
最後にBME680 をセットして(5)で作成したスケッチを書込むと簡易型温湿度計が完成。
1分単位で記録させるとキチンとデータを送ってきているので無事動作している様です。
◯やってみて
一度動作確認をしているので稼働まで特に問題が発生せず、製作作業が楽で助かりました。
今後このマシンでは主にスケッチ面での改善、
・省電力化の追求
・既存温度計との比較
・Gas測定値の設定・応用方法の勉強
ブレッドボードのマシンではハード面での改善、
・起動に失敗しないCE用コンデンサの最適解
・手動起動をリセットでなくCEへの変更検討(現状はリセットシーケンスに違反している)
などを行っていく予定です。
◯その後の実験結果
・省電力化
BME680ライブラリを見てたところ、begin関数の第2引数をfalse(デフォルトはtrue)で呼ぶとガスヒーターオフの状態で起動できるとの事。それではと、省電力化の手始めにガスヒーターなしの立ち上げを行って見る事にしました。結果は以下の通り。
ヒーターオン時に出ていた電流の山が消えてなだらかになっています。手動起動でない場合はOLEDの表示待ち時間をパスする様にした事もあり稼働時間は一気に4秒台に。
3回分の立ち上げ平均をとってみても4秒台。
これだと電池の持ちが2倍になる勘定です。一気に省電力化が進む事に。シメシメ。まあ、もちろん皮算用なんですが…。
・既存温度計との比較
居間で測定中(BME280)の温度計と今回作成した温度計の測定差を1日(144回)の平均で比較してみました。
最初の4日間が Gas測定オフモード、後半の4日間がオンモードの時の結果です。オフモードの段階でBME680 の方が 0.8℃、湿度で 4%程度高く記録されていました。まあ誤差の範囲内でしょうか。気圧にはほとんど差がありませんでした。
ただヒーターをオンにすると0.5℃ほど測定温度が上がります。Gas測定時は0.5℃の温度補正をした方がいいようです。