「えだまめ」しているラズパイ

30年ぶりに半田ごて握ってラズパイ勉強中。

BME680で温湿度・気圧計の作成(4) 最終回路決定・動作確認

◯やりたいこと

(1)〜(3)で行った動作確認をもとに製作する温湿度・気圧計の仕様を決め、回路図を確定して動作確認を行う。


◯やったこと

・仕様決定

1. 室内壁掛け型の温湿度・気圧計ロガー
2. 乾電池動作
3. スイッチ押下で現在の温湿度、気圧をOLEDに表示する。
4. 正10分おきに温湿度、気圧を測定しデータをWiFiで転送する。

・回路図決定

仕様に基づき回路図を確定します。


(2023.6.10 一部修正)

手動リセットを検出する回路はCCS811 のCO2ロガー作成時に使用したものと同じ回路、OLEDの電源コントロールはI2Cラインのプルアップ抵抗から電源が供給されないようGND側で制御しています。
I2C は IO0,2をSDA,SCLとして利用し、プルアップしてWROOM-02(ESP8266)の起動モード設定を兼用しています。
(回路図にはBH1750が入っていますが気にせず無視してください。)

・動作試験用の回路作成

回路図が決まったところで動作試験用の回路をブレッドボードに組み上げます。ブレッドボード上にジャンパ配線をし、

DCDCコンバーターをセットして電圧を調整しながら

配線チェックを行います。

配線に間違いがない事を確認できたら
WROOM02、

OLED(SSD1306)、

BME680をセットすると

実験機が完成。これで動作確認に入ります。

・動作試験

完成した実験機にいよいよ電源を投入します。最初に電源を入れる緊張の瞬間、アドレナリン全開です。ドキドキしながら電源をオン。

OLEDに何も表示されないので一瞬焦りますが、手動リセットでない限り何も表示されないのは製品仕様。電流の流れ方をみている限り順調に動作しているように見えます。正10分でなければSQLサーバーにもデータが送信されませんのでこの段階では正常動作しているかどうかまだ不明です。ドキドキ感が続きます。

ここで手動起動用のスイッチを押しデータを表示するかを確認。すると…

起動表示が表示され、

測定結果が無事表示されました。やり〜!
この段階までは正常動作しているようです。あとは10分おきにキチンとロギングしてくれるかどうかの確認ですのでこのまま一晩置いておくことにします。

・動作試験(翌朝)

翌朝7時ちょうど、OLEDがオンにならないまま測定が完了するのを待ち、測定が終了した頃を見計らって手動起動してみると

無事動作。格納されているSQLデータを確認してみると

一晩中キチンと正10分にデータを記録し手動起動時のデータも記録しているのがわかります。どうやら動作試験は無事成功したようです。よかった。次のステップに順調に向かう事ができそうです。

・消費電流測定

ここで自作電流計の電流ロギング機能を使って起動時の消費電流を記録してみました。
手動起動時の電流グラフはこんな感じ。

SQLコマンドでグラフの面積から平均電流と動作時間を求めてみると

78mA、15secとなっています。
定時起動時の消費電流は

の73mA、10sec。OLED未表示の分消費電流と通電時間が減っているのがわかります。一回あたりの消費電力は3.3V動作で2.4Ws、エネループ2本でDCDCコンバータの変換効率を7〜80%とすると単純計算で1〜2カ月は動く勘定です。あくまでも皮算用で中々その通りにはならないのが現実なのですが…。
まあとりあえずヨシとして実際の製作に入っていくことにしましょう。

◯やってみて

無事ハード・ソフトのバグ取りが終了したので次回実装に入っていきます。

◯その後

単4電池による完全放電実験、

ガスヒーターオンの状態で結局20日間の動作となりました。

続いて単3電池で完全放電、ガスヒーターオフ、オーバーサンプリングなし、などなどいろいろやっていく予定です。