◯やりたいこと
1. (3)で準備したシンプルサイズボード(WROOM-02)で(2)の実験回路を組み直してみる。
2. I2CバッファがなくてもADC(MCP3425)が 1m程度のケーブルをドライブできるか確認する。
◯やったこと
1. シンプルサイズボードへの乗換え
(2)で実験した回路をさっそくシンプルサイズボードで組み直してみます。
ESP-01程ではないのですが、電源回路まで含めてミニブレッドボード上に組み上げられるのはさすがシンプルサイズです。
プローブを接続してデータを集めてみると
前回の実験と同様キチンとデータを送信してきます。
乗換えは問題なく成功です。
2. I2Cバッファなしでデータ転送が可能かの確認
ADCのデータシートを見ていたところ「Current at Output and Supply Pins ±10 mA」という記述を見つけました。結構大きめなドライブ能力です。10mAもあればひょっとして 1m程度のケーブルだと I2Cバッファなしでデータを転送できるのでは?と思い始めました。そこでバッファなし回路での実験に挑戦です。
プローブとWROOM-02との接続は I2Cによる 4線通信。4線シールド線と言ったら身近にあるのはもちろんUSBケーブル。
端子端で断線しているUSBケーブルのケーブル部分を利用します。
端部を切断して
外被をはぎ4線を現します。
ブレッドボードに挿せるよう端部をはんだ処理しておきます。
もう一端側はシールド線もよっておきます。
このケーブルを先程動作実験に成功したブレッドボードへ接続。
プローブとWROOM-02は超近いのですが繋がる経路が1m〜という回路です。空中配線・不安定設置は実験回路という事でご勘弁。
つなぎ終わったらさっそく電源オン。
これも特に問題なく動作。いい感じです。
今回は I2Cのプルアップ抵抗を4.7KΩで動作させてみたのですがこの値でのデータ転送に問題はないようです。プルアップ抵抗の値は消費電力に直結しますので、電池動作を想定している今回は抵抗値をなるべく大きくしたいところ。I2Cの転送スピードを落としてでも大きめな抵抗値を探っていく予定です。
ちなみに現状でのI2Cラインの波形を簡易オシロで見てみたところ
結構なまっていますね。汗
やはり転送スピードを落として対応した方が正解な様です。
電源側から 1m経由したプローブ側の電源電圧を測ってみると
10mV単位での電圧降下はなし。こちらはいい感じです。プローブ側の消費電流はプルアップ抵抗が大口消費者ですのでせいぜい数mA。2Aで iPadへ充電できる USBケーブルにとってはフフン程度の消費電流なのでしょう。
◯やってみて
思いのほか順調に実験が進みました。プローブ側がADC単独で済むとなると小型化も比較的簡単にできそうです。ADCボードに直接ケーブルをはんだ付けしシリコンで固めて熱収縮チューブ、みたいな感じでワンタッチでできそうです。
当面測定実験を継続して
動作安定性の確認とプルアップ抵抗と転送スピードの調整で消費電力最小化を進めていく予定です。