「えだまめ」しているラズパイ

30年ぶりに半田ごて握ってラズパイ勉強中。

WROOM-02で静電容量式水分計を作る (6)実機製作 プローブ編

◯やりたいこと

(5)までの実験に基づき実機の製作に入ります。今回はプローブの製作です。
プローブ出力はプローブ内ですぐにAD変換しI2Cで測定データを送信する事にしてますので、ADC-I2C変換モジュールを内部に組込んだインテリジェントなプローブを製作します。

◯やった事

ADCモジュールのI2C出力はバッファリングせずに転送できる事が(4)で確認できています。ですので追加する部品は変換モジュール1個のみ。XHコネクタを外した後のスペースにうまい具合に乗りそうですのでそれほど大きくならずにプローブを作る事ができそうです。

プローブ回路とADCモジュールのショート防止は熱収縮チューブと接着絶縁系シリコンで行う事にします。

プローブ側をシリコンと収縮ゴムでガチガチに固めたあとその上にADC回路を構築。

そこへ4芯USBケーブルを接続してさらにシリコンゴム、熱収縮チューブで固定すると新型プローブの完成です。

◯やってみて

さっそく新型プローブを使って測定の開始です。

プローブ出力を直接引き回していた時は測定データが非常にクリチカルで出力線の配置を変えるだけでデータが変化してしまいましたが、今回はその部分をガチガチに固めたので安定した値を収集できそうです。

プローブ出力は温度が低くなると同じ水分量でも電圧が低くなりますし

電源が常時入っている時の出力電圧と測定時のみ電源を入れる場合とでも出力電圧に差が出ます。発振の安定化に時間がかかるせいでしょうか。

またプローブ内にジワジワ水分が浸透していくせいなのか、はてまた電池電圧が測定のたびに減っていくせいなのか毎回電圧減少(水分量増加)方向に偏移があります。

原因追求にはまだまだ実験が続きそうです。
次回測定器本体も完成させてこの辺の原因追求をしていこうと考えてます。

◯その後

今後製作する予定の実機回路を使いこのプローブで1日弱測定した結果をラズパイの matplotlib でグラフ化してみました。

赤がプローブの出力電圧、青が乾燥空気中1.85V:0%、水中0.7V:100%とした場合のプローブ電圧の百分率ポジション、黄色が動作用電池の電圧をWROOM02 のTOUTで計った数値です。
アナログ出力を直接引き回していた時に比べると圧倒的に安定感があります。やはり測定結果をI2Cで送信する事にしたのは正解だった様です。

◯その後2

左がI2C付きプローブの2日分の出力グラフ、右がアナログ出力をそのままケーブルで引き回したプローブの出力グラフ。

青が水分率の測定値を示していますが出力の安定具合はその差歴然。アナログ値をそのまま引き回すと非常に不安定な出力になっているのがわかります。