WROOM-02で静電容量式水分計を作る (8)実機製作 本体編
◯やりたいこと
(7)で決めた回路図をもとに測定器本体の製作を行います。プローブのタイマーICをC-MOS化する予定があるため、プローブの本体への取付けは気密性を高める接着を行わず仮組みで止めておきます。
◯やったこと
・回路の製作
本体を格納するケースは単4電池3本の電池ケースがちょうど入る aitendoの防水ケースを使う事にしました。
うわブタが透明なので照度も測れて便利です。
回路はミニブレッドボードサイズのユニバーサル基板に組み上げ、ミニカードスペーサー(MPS-04-0 秋月電子)で電池ケース裏に接着剤で固定する段取りで進めます。
一通り部品を準備したら
組立て。
今回は準備した電解コンデンサやセラミックコンデンサでなく初めてチップコンデンサを使ってみました。小さく収まって便利なのですが、老眼の目には少々取扱いが難しい部品でした。
ソケットにWROOM-02 やおまけで付けた BME280(温湿度・気圧)、BH1750(照度)センサーを取り付けると
完成。
電池ケース裏に基板を固定して一体化します。
ちなみに防水ケースには基板固定用のネジ受けが付いていて
このままでは作成した回路を格納できないので単4電池3本が入る様にリューターで削ってしまいます。
4カ所削ると単4電池が入ります。
全部削ると単3電池も入りますが
高さが取れずフタが閉められなくなってしまうので単4電池で妥協しておきます。
削った後は電池と一体化した回路を格納して完了。
測定器本体の完成です。
・プローブの取付け
測定器は外での利用も想定しているためケースの気密性を確実にしなければなりません。当初は防水コネクタで通信線を引込もうとも考えていたのですが、あまり大げさにするのも何でしたし接触抵抗も気になったので単純にケーブルをゴムブッシュに通してシリコンゴムで固定・防水する事にしました。
ケースにゴムブッシュサイズの穴を開けて
内側にシリコンゴムを塗り
ケーブルを通せば完成。
最終的にケーブルもシリコンゴムで固定化します。温湿度・気圧測定センサーは小穴を開けてのぞき口にセンサーを露出させ同じくシリコンゴムで固める予定ですが、現時点ではまだ「ケース内温度の測定」にとどめておきます。
この実機で本番のロングラン試験に入る事にします。
◯やってみて
実機で6日ほど実稼働してみたところ、温度や稼働時間に関して測定電圧の補正が必要なことが判明しました。
試行錯誤して補正係数を求めたレポートはその(9)で紹介します。